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「神崎智一(かんざきともかず)です、よろしくお願いします」
無愛想ではあったが、自分なりに丁寧に言った方だった。教室を見渡す。
教室の三分の一程の座席しか埋まっていない教室には、私服姿の年齢の違う同級生たちがそこに居た。
「席は適当でいい、決まった場所は無いし毎回席変わってるんでな」
そんなんで、本当にいいんだろうか?と思いつつ少し離れた後ろの方の席に着く。
「んじゃ、今日はこのビデオを見て読書感想文な」
そう言い二時間ほどの映画が流れた。その間、教室を見る。
私服姿は勿論、仕事から通っているのか、仕事着や背広姿の姿も見えた。
自分より年上の人達と、自分と同じ位の人達が交じり合う教室は、居心地以前に不可思議な気分にさせた。
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