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ーーーーーーーー映画が終わる。
「じゃあ、感想文此処に置いて行ってくれ。感想文出来次第帰っていいよ」
教師は、いつもの頑なな感じではなく、少し砕けた様な言い回しをする。いい加減な教師だと思った。
それが、夜の学校教師の殆どがそうである事で、この本来の意味をこの時の神崎は知らない。
そのまま、教師は神崎を呼び。そのまま職員室に連れて行く。昔から嫌いな場所ではあるが、不思議と昼間の時ほどでは無かった。
「たまにここで酒を飲もうとする生徒までいて困ったもんだよ」
聞いてもいない事を話し出す。年齢的に二十歳を超えている人間が居るとそう言う事も有るらしい。教師は茶を二つ用意した。
「私が掛け持ちなのは、人の抜けた穴の時だけだったんだが。今日からお前と一緒で夜だけになった」
教師は、疲れたような感じで茶を啜る。定年退職しようと思っていたらしいが、嘱託で残る事にしたのだという。
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