みずがしたべたい

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「みずがしたべたい」  そんなこえがあたまのうえでするものだから、 けいたはあおしんごうをわたりそこねた。  道路の両わきに、たかいイチョウの木。 わかばが、 たいようにあたって ぴかぴかにひかっている。  ともだちはみんな、 横断歩道の向こうにわたってしまった。 「みずがしたべたい」  けいたが目をこらすと、イチョウの木のてっぺんに あでやかな青い鳥がとまっていた。 「みずがしってなあに」  けいたは青い鳥にむかってさけんだ。
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