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「けいた、パパは早く帰ってくるかい」
「うん」
「二人で、さびしくないかい」
「うん」
「そうかい。
ばあちゃんはいつでも
ここにいるから、
来たいときにおいで」
おばあちゃんの
ぶあつい手が
けいたの頭を
いつものようにくるくるっとなでた。
と、
オームがびっくりしたのか、
バサバサッとおおきな音を立てて
けいたの背中からとびたった。
まいあがっていく青いオームは、
空にとけてあっというまに
みえなくなった。
けいたも、学校へ猛ダッシュで走り出した。
「おばあちゃん、ばいばい」
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