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待て、待て、待て、待て、待て!
ん、そうか。そうだ!これはあれだ!
さっきの願望通り、"あのお店"がやってる"プレイ"なんだな?
ハハハ、何だそうか?プレイか?
参ったなぁ… そうならそうと名刺の裏にでも書いておいてくれたらイイのに。
俺はポケットから名刺を取りだし裏側を見た。
『
』
( …なんもねぇ。)
そう、何もない。
た・だ・の・白・紙!
「 携帯番号すら書いてねーじゃね~かッ!!」
いくらなんでもそりゃねぇ~よ雅ちゃん。
せめてメアド位は書いておこうよ(泣)
「 おい?」
痺れを切らせた雅ちゃん。
この冷たい視線は何度目だろう?
…因みに。
取り敢えず触れておくが、雅ちゃんの右手に握られている銃口は、変わらず俺へとその照準を合わされたままでいる。
( はぁ。やっぱりあの感触は銃だったんだ?ってか、もうイイや。夢すら見させてもらえねぇーなんて )
世界の終わりとは、案外身近にあるものなのかも知れない。
「 もうイイよ雅ちゃん。"プレイごっこ"はお仕舞いにして、お店にもどりなよ?風邪ひいちまうよ。」
せめて最後位は潔く去ろう。
それが男ってもんだ。
…が。
「何を言ってるんだお前は?」
「 うん?いや、だからもうイイよ。終りにしよう?」
ああ、なんて劇的なお別れなんだ。
まるで。恋人同士が、お互いを思いあった結果として決別を選らばざえる外、無かったような優しい別れ…
「 サヨナラ」
もう、これ以上の言葉は二人には要らない。
( 俺、今メチャ格好よくね♪)
まるでドラマのワンシーンの様だ。
この展開ならば、きっと、雅ちゃんのハートも射止めてしまうなwww
「 ほう、そうか。悪いな?じゃぁ死ね!」
( ほらキタ♪ そうだろう、そうだろう。格好イイもんな俺、死ねってなるよな?なるなる、そう、死ねっ…ッて…ぇん? )
「 何を言って…ッ!」
《 パスンッ!》
《 ズゴンッ!》
「 ヒッ …!?」
「 おい。何故避けた?」
「 ほえ!?」
雅ちゃんの握る銃口から微かな硝煙が揺らいでいる。
…で。視線を後ろの壁に合わせると、壁にしっかりと銃弾による着弾後が刻まれていた。
「 ほ、本物ッ!?」
目の前には。口説い様だが、相変わらずの無表情。
俺の額には冷たい油汗…
「 何・故 ・避け・た?」
「 は、ははは、は。え~と、雅ちゃん?」
「 何だ?」
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