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屋敷の中を案内していくと、
「やっぱりマリーの屋敷ね、ラボが中に有るわ。」
「そういえばそうですね、家もリビングの隣に御座います。」
「マリー 独りで大丈夫?」
「ふうちゃんやシャイニーや皆が居ますよ?
みんな小さい時から一緒で御座いますから、此処には大きな樹が沢山生えておりましたから精も沢山居ます。」
「マリー。」
エリカは優しく抱きしめた。
「御心配頂き有り難う御座います。
お祖父様の処で御世話になりまして沢山の愛を頂けました、何時も私を庇って 守って頂きお祖母様やお祖父様にご心労をおかけしても、大丈夫だからと抱きしめて下さいました。
私は幸せで御座います、お祖父様方はいらっしやいませんが 伯母様 伯父様や両親や沢山のお兄様が気にかけて下さいます。」
「貴女はもっと幸せになって欲しいの、貴女のおかげで沢山の人達が幸せになったのだからそろそろ自分の幸せを考えてね。」
「私の幸せで御座いますか?」
「そうよ 例えばお友達とか、恋とか、遊びだとか色々な事を経験して欲しいの。
沢山の人達と出逢っているけれど大概は年上でしょう?
同じ位の若い人達と出逢えたらと思ったのよ。」
「学園の方々位で御座いますね、………けれどもう教師は増やしたくは御座いませんね。」
「そういうことでは無いのだけど、あらっこのお部屋の家具はとても可愛いわね。」
「ライトウェルの職人さんのお若い頃の物で御座います、今はどのような作品をお作りなのかは存じませんが。」
「お弟子さんの頃の作品なのね、ゲストルームはマリーのイメージがあまり無かったから不思議だったけど、1部屋1部屋が一人のお弟子さんの作品というのなら頷けるわ。」
「彼らの励ましになればと思いましたが、今は傲慢な考えだと思っています。
子供のくせに、頑張っていらっしゃる大人の方に対して非常に失礼なことを考えてしまいました。」
「優し過ぎるのよ マリーは、カイルが地元のお友達から貴女を大事にしてほしいと頼まれたそうよ。
貴女がみんなにあげた優しさを少しでも貴女に返したいからカイルにも頼まれたみたいね。」
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