聖霊界 前

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《食えるのは無いな、》 《同じ木ばかりですね、上から見ましょうか?》 空から見ると同じ種類の木ばかりの森だった。 《あちらの森は違う種類みたいですね。 行きましょうか?》 《おう、行くか。》 結構な規模の森だったのでスピードをあげた一人と一頭はあっという間に隣の森に着いた。 《マリーも随分速く飛べるようになったな。》 《そうですか?でもふうちゃんにはまだまだ適いません。》 《当たり前だ。俺だぞ。》 《違う種類ですが、実は有りますか?》 《匂いはしないな、進むか。》 《そうですね。》 キョロキョロと周りを見ながら歩いているうち大きな木に出会った。 《大きな木ですね~ あーちゃんよりちょっと小さい位ですか?》 《まだまだ、あいつには適わないぞ、》 《ちょっと、上から見て来ます。》 上から見ると確かに小さかったが、枝の先に茶色の実が有るのを見つけて採ってみた。 《ふうちゃん、こんな実が有りました。 害の有るものは無いですが、まずいかも知れないですね。》 そう言って見せると 《堅いけど皮を剥いてみな。》 フェンリルは爪で実のまん中辺りをぐるりと一周に足りない切れ目を入れて、端を押した、プルンと切れ目から乳白色の果肉が出てくると一口で食べた。 マリオンは、フェンリルのする事をじっと見ていたが、集めた実を地面に置くと半分に切ってスプーンで掬って食べた。 《美味しいですね。歯ごたえは有りますがプルンとしてます。 初めての食感ですよ。》 《俺は、採ってくるぞ。 懐かしいな、何年振りかな?》 《ふうちゃん、きっと何百年振りですよ。》 《そうだな、もうちょっと若かったな。》 《ふうちゃんは幾つなんでしょうか?私も採りに行きましょう。 この森はこの木ばかりでしたから、多いめに頂きましょう。》
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