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俺の部屋に一番近いゲストルームということを聞き出し使用人は下がらせた。
「……怜?」
落ち着かないように辺りに視線を泳がせている怜を呼び掛けるとゆっくりと目が合う。
「あ、えっと…さすが一条家の本邸だと思いまして……なんか圧倒されます」
「は?お前の家も上流階層家庭だろ?変わんなくね?」
思いっきり足を踏みつけられた。
「ッ痛!?何んだよ!!」
「一緒にしないで下さいよ!!格が違うんですよ格が!!ムカつきます!嫌みですか!?」
むくれた怜の頬を片手で潰す。嫌な顔をした怜がベシッと俺の腕を叩く。
「はいはい。まぁ、何日か居るうちに慣れるだろ?」
「……慣れたら駄目な気がします」
失礼な事をとまた頬に手を伸ばせば今度は綺麗に避けられた。目だけで反抗心を示される。
「お前ちょっとは」
「「お兄様!!」」
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