セクハラ

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「怜、後ろ襟変になってんぞ」 え?っと怜が後ろに手を伸ばすより先に俺が怜のジャージの襟を直してやる。 「ひっ」 一瞬、時が止まった。変な声を上げた怜は後ろ首を手で押さえて睨み付けてくる。ただ自分の声に小さな羞恥心もあったようで少し赤い。 「何今の声」 「渚の手が冷たいんですよ!びっくりしたじゃないですか!」 どうやら襟を直してやった時に一瞬触れた俺の指の所為らしい。 自分の首に指を当ててみる。確かに温かくは無いが冷たくはないように感じる。 自分だからなのか? 特に何も考えずに怜の首筋を撫でる。 「っう、冷たっ!!もう止めてください!」 「確かに怜は温けぇな」 ペタペタとからかうように怜を触っているうちに何とも収拾のつかない感情が湧き上がってきた。 冷たさ故なのか抵抗しきれていない怜の行動も原因だろう。 「ちょっと! っ、」 ジャージの中に手を入れ脇腹を撫でれば一気に状況が変わる。 「や、嫌です!ここが何処か分かってますか!?」 「保健室。ちょっと黙れ」 後ろから抱き込むようにして、怜の肩口に唇を這わす。ジャージは制服と違い無防備で良い。 ビクついた怜に満足して首筋、項と唇での愛撫を続ける。いちいち反応を見せる怜が面白い。 体育の時間全く関係ないフェンスの錆で怪我をしてくれた怜に感謝すれば良いのか、空気を読んだように不在だった如月先生に感謝すれば良いのか…… どっちにしろ今は怜をその気にさせるのが先だ。 耳許に聞かせるようにキスを落とす。 「温かい、つうか熱いな。なぁ怜、興奮してきた?」 「…最悪です。変態…っ」 威勢は無く熱い吐息混じりの煽り言葉に怜を近くのソファーに押し倒す。目が合った。
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