第2話 確認

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いつもながら、主の運のなさというか 間の悪さに 溜息が漏れる。 どうしてよりによってこの日に、 足を捻挫したりするのだろうか。 ミラルダ夫人が主催する 年に一度の舞踏会。 何ヶ月も前から社交界はその話題で持ちきりだった。 尤も主は全く与り知らぬところだとは思うが。 「骨が折れていなかったのが、 不幸中の幸いですね」 「医者と同じこと言う」  失言だったと気がついたがもう遅い。  骨が折れようが折れまいが、 痛みと共にベッドの中に押し込められている事実に 変わりはない。  それでも幾分、顔色が戻ってきている。  処方された鎮痛剤が聞いているのだろう。
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