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サッカー部の練習があるのに、後回しにしてでも相手のことを思って届けてくれる。
自分よりも常に相手を大切にする伊波君の人柄。
すごいな、伊波君って。
ホント他の誰でもなく、彼のことを好きになってよかった。
「今度は絶対なくすなよ、倉町」
「……う、うん」
私はドキドキしながら、伊波君からお守りを受け取る。
ぴたっ。
「「あっ……」」
お守りを受け取るときに、私と伊波君の指先が触れた。
二人同時に声を漏らす。
……本当にドキドキする。
チラリ伊波君の顔色を伺うと、彼もまた少しだけ恥ずかしそうにしていた。
伊波君、私にドキドキしてくれたのかな……。
勘違いでも、ちょっと嬉しい。
「あ、あのさ……倉町。そのお守りって縁結びって書いてるけど、気になってる人とかいるの?」
「え?」
「い、いや……。別に深い意味はないんだけど……ただなんとなく、聞いてみたくなって」
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