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「……いた」
私は頭をそっと撫でてから、結菜を見上げる。
「自信持ちなって、凛。確かにアンタは大人しいけど、笑ったときの顔はすごく可愛いからさ」
「……結菜」
「あたしは、凛の味方よ」
私はいつも、いつもいつも結菜に勇気をもらっている。
結菜ありがとう。結菜が友達で本当によかった。
きっと私も結菜に好きな人が出来たら、そのときは応援してあげたい。
励まして笑顔をくれた分だけ、結菜にも幸せになってもらいたいから。
「あ、ごめん凛。ちょっと急用できたから先行くね。ホントごめん」
結菜はスマホを何度かタッチすると、私にそう言った。
「う、うん? わかった。結菜、気を付けてね」
「ありがと、凛。じゃあ、また連絡するから」
結菜は小走りで昇降口へと向かい、最後に「自信持たなきゃダメよ、凛!」と手を振り階段を下りていった。
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