日曜日

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 日曜日。  世界は月曜日と対峙していた。 「来たぜ愚民共がァ。 みんな来週送りにしてやんよ!」  荒廃した世界。赤く疲れた夕陽が影を引き伸ばす頃。人類は一人、また一人と月曜日に飲まれていた。 「くそっ……日付変更線の防衛ラインが突破されてから、進撃を止められない!」 「国連軍の増援はまだか!」  タイムリミットは残り数時間。  そろそろ、オレ達の出番だな。 「新しい熱源、月曜日に急速接近……これは味方です!」 「あれは……伝説の部隊、N.E.E.T.(自宅警備隊)!」  黒塗りの軍服に身を包んだオレらは、日の沈んだ宵闇に紛れ、獲物を狩る狼のごとく奴に近づく。 「ターゲット確認。発砲を許可する」 《了解》  発破音が鳴り響き、パラベルムと冠された弾丸が月曜日へ猛進する。 「なにっ……!? 貴様らいつのまに……!」 「オレらN.E.E.T.は社会のくくりの外に置かれた、イレギュラーな存在。いくら社会人に無敵を誇る月曜日でも、社会に属していない者には、それは日曜日と同じ休日に過ぎない!」 「ちくしょオオオオォ!」  聖なる弾丸は月曜日の体を蜂の巣にし、彼は断末魔の叫びを上げ、消えていった。  今週もまた、彼らは世界を救ったのだった。  世界が続く限り、月曜日はまた襲来する。  しかし忘れること無かれ。奴がいる限り、N.E.E.T.も存在し続けることを。
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