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校長棟では、既に教師棟から駆けつけた先生達がざわざわと入り口で話をしている。
「梵部(ぼんべ)医師が来られたぞ!お通ししろ!」
齢111歳の住込み校医である、梵部医師…通称Doctor梵部が杖をつきながらやって来た。
「何があったんだ?」
入り口付近で案内してきた体重100kg超のドジョウ髭の生徒・花園 澪(はなぞの みお)を捕まえ慎之助は訊ねた。
「校長が…校長が倒れたんだ」
「こ…校長が?曲者か?」
「わからない……血を吐いて、倒れたんだ!」
顔色を変え目を虚ろにした花園は、慎之助を見て少し表情を和らげる。
「オイッ!ミィ、早く来い。状況を聞きたいとDoctor梵部がおっしゃってる」
「メグミン、藍原が…」
別の無精髭を生やした花園より大きい生徒・白鳥 恵(しらとり めぐみ)が汗をかきながら花園を呼びに出てきた。
「あ、華月会長…藍原……生徒会も来てくれたのか?」
「ああ」
「お願いだ。藍原、みんな一緒に来てくれ。俺達だけじゃ何がなんだかお願いだ……頼む」
白鳥が手を合わせ懇願する。
「よし、行こう」
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