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夜――――
校長棟では
「ミィ……今日は不安に震える姿に、涙が出そうになった」
「メグミン……恐くて胸が苦しかった」
「まだドキドキしてるな……Dカップの胸がはち切れそうだよ」
「メグミン、安心させてくれよ」
ベッドの脚が耐えられずに折れた。
生徒会棟でも
「まだまだ、バテるには早いだろ?朝陽…」
「校長の脂…飲まれたんですか?今日はやけに激しいですね……大歓迎ですが」
それぞれに、今日一日の疲れを癒している。
寮でもまた…
「一緒に寝るって言うたやんか!」
「解決したらと言っただろうが!」
「解決したやんっ!早よ入れて、寒い!」
慎之助のベッドで、布団を剥ごうと引っ張る千聖と、阻止しようとする慎之助の攻防が半時間以上続いている。
「もうええ!床で寝たる!」
ついには枕を床に叩きつけ、千聖は本当にその場で横になった。
長い沈黙の時間が流れる。
「くしゅんっ……」
「バカ!風邪を引く気か?」
「うるさいわっ!ほっといてんか!アホみたいに勝手に風邪ひいても、俺のことはほっといてっ!ふんっ」
ぷりぷり怒る千聖に観念したのか、慎之助は布団から出ると千聖を抱き上げベッドへ寝かせた。
「みろ……体が冷えてる。鼻水まで垂らして…」
「慎之助が入れてくれへんさかいや!」
慎之助も入り、ティッシュで千聖の鼻水を拭いてから布団をかぶせると、千聖がスリスリと寄っていった。
「今日もお疲れ様……慎之助」
「千聖もな。今日は特に疲れただろう?」
「大丈夫やで。あんなあ、三人で食事行った時、こそっと校長の脂、白鳥に分けてもうてん。ほら…」
小さなアサリ貝を取り出し中を見せる。
中には半透明な代物が。
「なあ……今日くらい…飲んでくれる?」
「俺には必要か?」
そっと指で千聖の唇をなぞり、体を起こすと千聖の上へのり体を密着させる。
「あっ………今は…要らんか」
千聖は枕元にアサリ貝を置き、慎之助の首に腕を絡ませた。
□おわりんご□
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