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“カーン!カッカッカンッカンッ!!”
“カーン!カッカッカンッカンッ!!”
けたたましい半鐘の音が何度も鳴り響く。
「なんだ?なんだ?」
驚き飛び起きた者、朝練の支度をしていた者、愛を語り合っていた者、全ての生徒が我先に廊下へと飛び出した。
「緊急事態発生!各部屋の人数及び所在の確認始めっ!確認でき次第、把握完了の部屋は赤旗を。所在不明者がいる部屋には白旗を。開始っ!!」
一年の階の廊下で、寮の学年代表・藍原慎之助が声をあげる。
「押忍っ!全員確認。異常なし」
慎之助の声に従い、次々とそれぞれの部屋の生徒が確認後に声をあげ、赤い旗が扉の横に立てられていく。
「一年異常なし。先程の鐘は異常を知らせるものではあるが火事などではない!」
慎之助の言葉に、皆ひとまず強張っていた表情を安堵の表情に変える。
「これより各々、それぞれの部屋で待機!!ただし、即時行動出来るよう、制服着用しておくこと。以上っ!」
「「「押忍っ!!」」」
慎之助が言い終わると、一年の生徒は一斉にそれぞれの部屋へと入り着替えを始めた。
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