地獄の一丁目!Σ( ̄□ ̄;)

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「藍原、柳小路」 寮の入り口を出ると、生徒会役員棟から華月生徒会長と葉隠会計が出てきた。 「状況は?」 「まだわからない。校長棟の方角から半鐘が鳴っていた」 葉隠が首を振り校長棟を指さす。 「そうか。それならまずそちらへ行こう。おそらく先生方も来られているだろう」 「他の役員は?まだ二年生とか来てへんで……」 「なら柳小路残れ。俺と会長と藍原は先に行く。揃ったら連れてきてくれ」 葉隠の言葉に、千聖は『えっ…』と言ってから顔を曇らせる。 「葉隠、何があったのか状況がわからないうちは、こんな場所に千聖を一人残せない。ちょっと待ってくれ」 慎之助は寮へ戻り入り口の糸電話を取る。 「寮長、藍原です」 『どうした?何かわかったのか?』 「二年の生徒会役員がまだなんです。それで伝言をお願いしたくて……三役と柳小路は先に校長棟へ行くと。大至急後を追うようにお願いいたします」 『二年ね…わかった。ちょっとシバいてくるから先に行って』 糸電話越しに、寮長自慢の荒縄のねじれる音が聞こえた。 「待たせた。行くぞ」 千聖はホッとした顔で後を追う。 「相変わらず、甘いな。公私混同は認められない」 葉隠は冷たく言い放つ。 「それはお互い様だろ」 慎之助の言葉に、葉隠はふんっと鼻を鳴らした。
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