第8話

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  「真田が、嘘ついてるとか、思えないもん……」 「まあね、菜月にとってはそうだろうけど」  芹香はきれいな眉と眉の間に、軽く皺を作ってあたしの顔を覗き込む。 「だけど、  このままだったら菜月は  2番目だよ。  いいの、そのままで」 「え……」 “2番目”。  その言葉で、心臓が嫌な感じにヒヤリとする。  芹香の強い瞳は、しっかりあたしを見据えていた。 「で、でも、真田はあたしのこと、好きだって……」 「菜月を引き留めておくために、言ってるのかも知れないじゃない」 「そんなこと……」  真田はそんな卑怯なことしないよ──そう言いたいのに、言葉が出てこない。 .
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