第2話

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スセリside ここは学校防衛委員会本部。 場所は極秘のため、公開はしない。 とある一室に着く。 「失礼します。スセリです。」 声をあげれば、中から一言。 「おいで。」 その言葉を合図に俺は扉を開けて中に入る。 「お帰り、どうだった?」 「はい、今回は初めてのケースで教室の窓からガラスを割って侵入。その後、生徒に襲いかかるというものでした。」 「そうか…」 そういうと、委員長は俺の頭を撫でるようにして手を置いた。 この人の名前は、テラス=アグリ。 「身体中に痣や火傷があるな。どうした?」 「つい、転んでしまって。」 「そうか…あまり無理はしないように。」 「はい。そういえば…」 そこで一端言葉を区切る。 「今回現れた生物は、今まで見たことも無いような異形のものでございました。まるで、獰猛な動物を無理矢理融合させたような形状をしていました。」 「ふむ…。そうか。」 「それと、もうひとつ………」 言いにくいな… 「どうした。いってごらん。」 「実は…クラスメートに正体がばれてしまいました。」 「ん~、その位なら…何も問題ないね。大丈夫だよ。どうせ元々隠しとおせるとは思ってないし。君はそのまま生徒の保護に努めて。」 そんな軽いものでいいのだろうか…。 胸に一抹の不安を感じながらも、俺は部屋を後にした。
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