21人が本棚に入れています
本棚に追加
コノハside
「あれ…ここどこ?」
前にもこんなことがあったような気がする…。
そうだ、この前は体育のあとに倒れたところをスセリ君が保健室まで運んでくれたんだっけ。
今回は…そうだ!!
いきなり校庭に化け物がでてきて、私も襲われそうになったけど…スセリ君が助けてくれてそのあとは…
うわぁ!!恥ずかしい!!
あんなに大声で泣いたら、スセリ君にとっては迷惑だったんだろうな…
そういえばスセリ君は!?
どこにいるんだろう?
辺りを見回してみたけど誰もいない。保健室の電気はついてるけど、外は真っ暗だった。
一人を意識したとたん、悲しくなった。
「あ、目が覚めた。」
え?スセリ君!?
保健室の扉から入ってきたのは、確かにスセリ君だった。
「ごめんね、ちょっと飲み物買ってきたんだ。…ずっと寝てたから喉乾いてると思って。いや、でもいらなかったらごめんね!!いらなかったら捨てといて!!」
いつもと変わらないスセリ君の様子に、小さく笑ってしまえば、彼も嬉しそうにはにかんだ。
「良かった。元気そう。」
「え?」
「コノハ…ずっと泣いてたから…」
「あ…」
「これからも、今日みたいな事があるかもしれない。…今日みたいに自分が危険にさらされることが…」
「……」
「ねぇ、今日の俺は怖かった?血にまみれて平気で命を奪うこの俺が怖かった?」
「あ」
「もし、怖かったんなら無理をしないで?」
「そんなことないよ!!」
叫んでしまった。
最初のコメントを投稿しよう!