.。o○3年後の冬.。o○

9/18
前へ
/20ページ
次へ
「小泉、カレシ…作らんの?」 「…ゲホッ」 急にそんなん言われて、 玉子焼きが気管に入りかけた……せこう。 「ちょっと汚ないなぁ!」 「イヤイヤ、琴子先輩が急にそんなん…いうからですよ!」 「はは、でも喉詰まらせんでもいいでぇ」 「笑わんでも」 私は少しだけムッとして、 先輩に冷たい視線を送った。 「今度は、怒っとうし」 ーーでも、 視線なんかお構い無しって感じでケラケラと笑っている。 「……もういいですよ」 「まぁまぁ、怒らんときって…」 なんか、こういう時の琴子先輩ってイジワルな…気ぃするんやけど……。 「これ、もーらいっ」 「ああー。それ最後に食べるつもりやったのにー!」 腹のたった私は、 琴子先輩のお弁当箱から唐揚げを拝借したのだった。 ……先輩の大好物の。
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!

944人が本棚に入れています
本棚に追加