誇れ、雷鳥

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「今、オレ達を仲間に引き込もうとしているのは何故だ?自分達で言うのは何だが、相当な腑抜けばかりだぞ。役に立てるとは思えん」 その問いにライは真面目な顔をして答えた。 「数が多いからだ」 「数?」 「今、レジスタンスは相当ヤバい状況だ。それを覆すには、数がどうしても必要なんでね」 「そう、か……」 ドグの肩が少し落ちたような気がした。が、その時。 「なーんてな」 ライの真面目な顔が崩れた。五分も持ってない。 「それは建前だ。戦略上の話だ。机上の空論だ。忘れろ、今すぐ忘れろ、二秒で忘れろ、はいもう忘れた」 「お、おう?」 ライのあまりの早口にドグは思わずたじろいた。 「正直な話、オレはお前らを見捨てようとしていた。貴族に反抗出来るような奴は少ししか居ないと思っていた。その少数も、レジスタンスに行くようオレが声をかけたしな」 フゥは何か心当たりがあったのか、「あ」と声を出していた。
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