誇れ、雷鳥

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「お前らが『奴隷』の肩書き背負ったままじゃな」 「え………?」 「『奴隷』の名を捨て、『勇者』となるならば確実に勝てる」 再びライは声を張る。 「てめぇら!オレからも最後の確認だ!ここに居る奴は全員、『人間』になる覚悟はあるか!?」 再び静まりかえる。しかし、今度はそう長く持たなかった。 「……オレは、貴族の奴をぶっとばしてぇ!」 「真水を飲みてぇ!」 「言い返したい!」 「いつまでもこんな生活は嫌だ!」 ルゥの起こした行動が、確かに全員の意識を変えた。ライは笑っている。ドグも笑っている。 「よく言った!その思いこそが、戦場を変える鍵となる!」 「「おおおぉぉォォ!!」」 「もうお前らは『奴隷』じゃねぇ!全員に、オレの名をくれてやる!」 「「おおおぉぉォォ!!」」 「我らの名は『サンダーバード』!その名を誇れ!我らは、誇り高き『雷鳥の一族』なり!」 その宣言が引き金となり『奴隷』。否、『雷鳥一族』は戦場を蹂躙し始めた。
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