誇れ、雷鳥

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ライが『風の異端強者』だと言う情報は掴んでいた。ジアの人間がもう介入していると推測出来るがそんなことはどうでもいい。 予想はしていた。そんなことが出来るだろうと。しかし、 まさか空中で腕を組んで静止しているとは思わなかった。仁王立ちならぬ仁王浮きである。 一瞬、ニーナは頭がクリアになったが思考を始める。意図を読めなければ逆に仕留められる可能性がある。 ニーナの眼でライの耳に通信機があることを確認した。つまり、レジスタンス側の情報は既に得ているということ。 チフユとマリアが狙撃されたことも知っている筈。つまり、あれは敵にニーナが居ると知っていて敢えてやっている行動だということ。 つまり、ライは馬鹿であるのか?いや、そうではない。 ニーナと実際に話した時は馬鹿馬鹿しいこと言っていたが、ハニバルをまんまと嵌めたその手腕は決して侮れない。 では何故なのか。その答えはライを注視することで分かった。
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