番外編・勇気の無い獅子と桜髪の魔法使い

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* 「ドリー?」 「ん?」 レリオとドロシーが川に到着すると三人程の男子高校生の集団に話しかけられた。 現在、川にいるのはその集団とレリオ達だけである。 「おー、カーシーくん。学校ぶり!」 レリオは怪訝な目でカーシーと呼ばれた男を見る。 「誰?」 「高校の同級生だよ」 「ドリーってのは?」 「わたしの愛称。ドロシーだからドリーとかドーラとか色々呼ばれるよ」 言われてみればレリオはドロシーのことを名前で呼んだことなかった。 「そっちは弟さん?」 「ううん。近所に住んでる子供。レリオットくんって言うんだ」 レリオは警戒心剥き出しでカーシーを睨んでいた。 「こらっ」 ドロシーの鬼族直伝のデコピンがレリオに炸裂する。手加減されているが痛いものは痛い。 「つぅ……」 「お姉ちゃん、そんな子に育てた覚えは無いよ!」 「育てられた覚えねぇよ」 「ハハッ。ドリーは愉快だなぁ」
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