番外編・勇気の無い獅子と桜髪の魔法使い

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「……アホだな、お前ら」 レリオが呆れる。その言葉にカーシーはフッと鼻で笑った。 「ああ。伊達に『脳無しカーシー』と呼ばれてないぜ」 「何でこいつこんなに誇らしげなの?」 「カーシーだし」 「『脳無し』だし」 「で、知らねぇか?」 「知るわけねーだろ」 もし女子が「うふふ、わたし実はEカップなのー」とかいきなりほざき始めたら怖い。 「なら聞いてきてくれねぇ?」 「嫌に決まってんだろ。ああ見えて姉ちゃん容赦ねーんだからな」 レリオはいじめっ子が高い高いされたことを思い出した。 「大丈夫だ。自然な流れで聞けばきっとうっかり漏らす筈だ」 「それが出来るなら自分でやれよ」 レリオが説得に応じないと諦めたのかカーシー達は円陣を解いた。 「何話してたの?」 何も知らない汚れなき純粋な瞳で尋ねるドロシー。 「いや、ちょっと男同士の熱い語りをな」 「そうそう」 「ふーん?」
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