番外編・勇気の無い獅子と桜髪の魔法使い

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ドロシーがまた笑う。相変わらず屈託のない笑顔。レリオの不安など簡単に溶かされてしまう。 「よし、なら帰ろっか。『わたしたち』の家に!」 「……おう」 返事を聞くとドロシーはレリオをおんぶした。雨で冷えている筈なのに、不思議と身体は暖かかった。 レリオはぎゅっとドロシーの身体を抱き締めた。 「ふふっ。本当に『勇気のないライオン』さんだね」 「うるせー」 二人は笑いながら帰路についた。 「そうか。ついでに『脳のないカカシ』さんにも優しくしてくれない?」 「あー、カーシーくん。やっぱり、駄目?」 「駄目に決まってんだろ!そこそこの値段すんだぞ、このバイク!」 「今なら自転車もついてお得だな」 「両方ゴミじゃねーか!ふざけんな!」 暫く、カーシーの叫び声は辺りに響いた。 バイクの修理代はドロシーが身体で払った(バイト)。因みに修理屋まではドロシーが担いで持っていった。
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