銃王姫と二丁拳銃

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「ウェイン!貴様いつになったらオレの新銃が完成するんだ!」 「だー、待ってろ!今日のシャールちゃんとのデートが終わったらやるから!」 中からウェインとサルフの騒ぐ声がする。気にせずニーナは扉を開ける。 「いい加減に女癖を―む、ちょうどいいところに来た、ニーナ!お前からも―」 「げ、ニーナ?許してくれ。このデートはオレの将来を決める―」 二人とも話をニーナに振ってきた。だが、ニーナの顔を見た時言葉が止まる。 ウェインはおもむろに携帯電話を取り出した。コール。 「あ、シャールちゃん。もう待ってる?……そう、ごめん。妹が急に倒れて」 そこで会話が止まった。ウェインが携帯電話をしまう。 「何だって?」 「『バカヤロー、死んじまえ』だってよ」 「いい気味だ」 やれやれと首を振るウェインに心底嬉しそうなサルフ。 「オレにここまでさせたんだ。その覇気の無い顔の理由を聞かせろ、ニーナ」
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