番外編・勇気の無い獅子と桜髪の魔法使い

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ドロシーははっきり言って頭は良くない。天然で何処か抜けている。だが、嘘はつかない。 そのドロシーが確信を持ってそう言っているのだからそうなのだろう。レリオは少し考えた。 リクは変な行動が目立ったが、特に変なことは言っていない。 ならあの行動にどういう意味があったのか?何も言わずにただその人だけを見る行動をどういう時にするのか? レリオは仮定を出す。それは、話しかけられるのを待っているのではないかと。 レリオもドロシーに何か言いたい時は視線をそちらに向ける。 ドロシーは察しが良いのですぐに微笑みながら「なぁに?」と返してくれるが、そういう人間は少数派なのかもしれない。 そこまで考えてレリオは首を振る。その可能性は多分無い。 何故ならばレリオは何回かリクに話し掛けている。待っているのであればその時に何か言う筈。 考えても分からないのでレリオは視線をドロシーに移す。その動きで察したようで助言が飛んできた。 「方向性は間違ってないと思うよ」
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