番外編・勇気の無い獅子と桜髪の魔法使い

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リクは話しかけられたらしっかり返す。尋ねられたら答えを言う。それを徹底しているのだ。 リクの問題点はそれを自分だけではなく他人にも要求しているところ。 しかも、それを返すまで自分から話さないときてる。 レリオは一番最初に言われたこと。それに対する返答をした。こうすれば、 「私が言う『弱さ』とは、『意志の弱さ』でございます」 会話が成立する。 「意志の弱さ?」 「私達は妥協をする生き物でございます。しかし、その中で貴方様は歩みを止めずにひたすらに前に進んでおられます。貴方様は一体何処へ向かっておられるのですか?」 仏頂面で難しいことを難しい顔で言われた。レリオはそれにはっきりと答えた。 「知るか!」 「…………」 「ウダウダ悩んでるのはアホらしいって『脳無し』のバカに教わったからな。強かったら何でも出来る。それくらい中身のねぇ下らねぇ理由だ」
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