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せっせとリクは紙を折り始める。数分経つと小さな鶴が出来上がった。
「世界には八百万の神々が居られます。こうして『型』を作ってさしあげれば」
リクはその鶴を空に投げる。するとパタパタと飛んだ。
「こうして降りてきてくれるのでございます」
「……魔法で動かしてるだけじゃねーのか?」
「何のことでございましょう?」
リクが微笑みながら首を傾げる。レリオには本気なのか冗談なのか分からなかった。
「まぁいい。それを的にして蹴飛ばせってことか?」
「はい」
「いくらオレでもそんな鶴当たったらバラバラになるぞ」
「当てられるのですか?」
その言葉にカチンときたレリオはフヨフヨ飛んでいる鶴に蹴りを入れた。
が、鶴はスルリと蹴りを避けてしまった。リクがふふんと言いたげな目でレリオを見ている。
レリオは再度蹴りを放つ。鶴はまたしても避ける。しかし、それはフェイク。
即座に軸足で飛び上がり二回目の蹴り。鶴は空中でバラバラになる。
レリオはふん、と言いたげな目でリクを見た。
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