46127人が本棚に入れています
本棚に追加
/1704ページ
リクは無表情だが後ろに炎のようなオーラが見えるような気がした。迸る視線の火花。意外と負けず嫌いなのかもしれない。
「少し待っていてください」
リクが凄まじい速さで『魔紙』を折り始める。あっという間に十羽出来上がった。
「帰るまでに全部落とせないでしょうね。貴方様の実力では」
安い挑発。レリオはその言葉にニヤリと笑い、構えた。
「てめーの実力じゃ、十じゃ足りねぇよ」
挑発を返すとリクもクスリと笑う。鶴が舞う。脚が踊る。
その日はドロシーが迎えに来るまで二人はずっと競いあっていた。
そして、ドロシーの学校の文化祭が終わって通常通りの練習内容に戻った時、その場には一人人間が増えていたのであった。
「リクちゃん、魔法でちょっと手伝ってくれる?」
「はい、ドーラさん」
「リッキー、ちょっと勉強教えてくんね?」
「……私が教えられるのでしょうか?」
因みに他二人との関係も良好である。
最初のコメントを投稿しよう!