銃王姫と二丁拳銃

38/59
前へ
/1704ページ
次へ
ニーナはウェインに、ついでにサルフに事情を話した。 「成る程、リースちゃんのそんな噂ね」 「ウェイン、意外と冷静だな」 「悪女っつーからもっととんでもない話が飛んでくるかと思ったぜ。ニーナ、本当の悪女ってのは愛しているといいながら壺を押し付けてくる奴だ」 「……まさか工房にやたらと壺があるのは」 「ち、違う!趣味になっただけだ!」 サルフに白い目で見られるもゴホンと咳払いしてウェインは続ける。 「それはまぁ置いといて。ニーナ。お前の話を客観的に見たオレの見解を話すぞ」 いつになく真面目な声にニーナはコクンと頷く。 「その『異端強者』のテスター?って奴だったか?そいつの話は信憑性がない」 ウェインははっきりと言い切った。 「でも可能性はなくは―」 「ああ。なくはない。だがそれはあくまでも可能性だ。それもかなり低い。テスターって奴はお前が思ってるより性格が悪いな」
/1704ページ

最初のコメントを投稿しよう!

46125人が本棚に入れています
本棚に追加