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意味が分からないリクの質問にレリオの眼はいつもよりバカにしたようになった。
「上履きが、取れません」
その言葉にレリオはリクの手元を覗きこむ。
「……やろう」
それが何故か即座に見抜いたレリオは力付くでリクの上履きを引っ張った。
ベリベリと音を立てながら剥がれる上履き。裏についている既に透明になった木工用ボンドを出来る限り取り除いてリクの目の前に投げた。
「……これが初めてか?」
「………はい、これ『は』初めてです」
リクは爪先をトントンして踵を入れた。
「他にも何かあったのか?」
「どうやらわたしの下駄箱は異空間に通じているようです。中庭の樹に外靴が突き刺さっていたことが数度」
「面白くねー冗談だ」
「面白くないですか?」
「ああ、すげーつまんねー」
「なら、次は笑わせてみせます」
リク自身はあまり気にしていないようだ。レリオに被害が出ているわけでもない。
それでも、レリオの胸は何故かムカムカしていた。
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