46127人が本棚に入れています
本棚に追加
/1704ページ
キャハハハと甲高い笑い声を出しながらレリオに絡んでくる女子達。
レリオはその女子達を一目だけ見ると再び大声を出した。
「『てめーら』はどうでもいい!邪魔だ!」
「………は?」
腕で女子達の肩を押してレリオは目の前からどける。レリオが声を届かせたかったのは、『大半のクラスメイト』の方。
「どう考えても可笑しいだろうが!一目みりゃ虐めって分かんだろ!何で誰も止めねぇ!何で誰も怒らねぇ!」
クラスメイトの顔は困惑の顔。その顔に更に苛立つ。
今分かった。レリオはこのクラスメイト達にはなりたく無かったのだ。
自分達には関係無いからと。同じ部屋で学ぶ人間をただ傍観者として観察する人間に。
「あんた生意気」
一切の無視をされた女子が軽く魔法を撃ってきた。後頭部に直撃してレリオは少しフラつく。
「出来損ないが、わたし達に逆らってるんじゃないわよ」
笑い声は途絶えない。しかし、リクだけはレリオの変化を明確に感じ取った。
最初のコメントを投稿しよう!