番外編・勇気の無い獅子と桜髪の魔法使い

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レリオは元より激情家ではある。怒りがこの時点で女子達に向くのは当然と言える。 しかし、今のレリオは異質だ。例えるのであれば『雷』。 ゴロゴロと音を鳴り響かせ、その恐怖を知っている者をそれだけで怯えさせる。 そして、落ちる時は落ちる。 ゆっくりと振り向いたレリオは構えを取る。ドロシーの構えとほぼ同じ。『サーバット』の構え。 「痛い目見ろ!出来損ない!」 レリオの様子が何なのか。あの構えが何なのか。理解していない女子がレリオを格下だと思いこんで魔法を放つ。 リクの『降神』を見てきたレリオにとって最早その魔法は鈍足にしか見えない。 屈んでかわしてそのまま踏み込む。女子は武術など習っていない。レリオはもう止まらない。 レリオはそのまま勢いをつけて跳躍。腕を大きく振ってバランスを整える。完璧な力の伝導。 結果。レリオは虐め女子の鼻を物理的に骨ごと粉砕した。
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