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レリオは、やり過ぎた。
女子達がリクを虐めていた事実だろう。先に仕掛けてきたのも向こうだ。
しかし、だからといって相手の鼻をぐちゃぐちゃにしては大問題である。
傍観していたクラスメイトも全員がレリオを批判した。
虐めをやる人間というのはその集団の中でも地位の高い人間がやることが多い。
その人物を最底辺に居るレリオが蹴り飛ばしたのだ。そうなるのも当然と言える。
職員室に連行されたレリオは教員からの説教。及び、相手の父親からの強烈な威圧を受けていた。
「相手方の親は、まだなのかね?」
虐め女子の父親、オーズは威厳のある声で教員にそう尋ねた。
厳格な顔付き。見るからに育ちの良さそうな服装。長身。鋭い目付き。レリオが本能的に萎縮するのは仕方の無いことだった。
「すみません、連絡が取れません。何度もかけては居るのですが……」
「そうか」
オーズが溜め息をついた時、学校の校庭にバイクのけたたましい音が響いた。
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