番外編・勇気の無い獅子と桜髪の魔法使い

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「な、何だぁ!?」 職員全員が校庭に目を向ける。そこには制服を着た男女二人がバイクに跨がっていた。 「カーシーくん、ありがと!」 女の方が逸速くバイクを降り、ヘルメットを投げ渡した。 溢れるのは桃色の髪。ドロシーだった。職員室まで歩いて来る。 送ってきたカーシーは来る気は無いらしく、バイクのスタンドを立ててその場で寛いでいた。 やがてドロシーは職員室まで辿り着く。注目が集まる中、まずは一礼。 「お騒がせして申し訳ありません。レリオット・ハイエースはこちらに居られますでしょうか?」 レリオが聞いたことの無い丁寧な言葉遣い。 「確かにレリオットはここに居ますが、君は一体……」 「申し遅れました。わたしはドロシー・スグリー。レリオットの保護者です」 その言葉にオーズが反応する。 「君が、この子の?」 「はい」 「……座りたまえ」 オーズが向かいの席を指差す。ドロシーはその言葉に従った。
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