46127人が本棚に入れています
本棚に追加
/1704ページ
「な、何だぁ!?」
職員全員が校庭に目を向ける。そこには制服を着た男女二人がバイクに跨がっていた。
「カーシーくん、ありがと!」
女の方が逸速くバイクを降り、ヘルメットを投げ渡した。
溢れるのは桃色の髪。ドロシーだった。職員室まで歩いて来る。
送ってきたカーシーは来る気は無いらしく、バイクのスタンドを立ててその場で寛いでいた。
やがてドロシーは職員室まで辿り着く。注目が集まる中、まずは一礼。
「お騒がせして申し訳ありません。レリオット・ハイエースはこちらに居られますでしょうか?」
レリオが聞いたことの無い丁寧な言葉遣い。
「確かにレリオットはここに居ますが、君は一体……」
「申し遅れました。わたしはドロシー・スグリー。レリオットの保護者です」
その言葉にオーズが反応する。
「君が、この子の?」
「はい」
「……座りたまえ」
オーズが向かいの席を指差す。ドロシーはその言葉に従った。
最初のコメントを投稿しよう!