番外編・勇気の無い獅子と桜髪の魔法使い

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「よー、不良少年」 「カーシーくん、そんなこと言わないの」 からかうように笑うカーシーに呆れるドロシー。 「一応待ってたけどどうすんだ?学校戻るか?」 「ううん、帰るよ。乗せてくれる?」 「三人分もメットねぇよ。大体違反だろうが」 「見つからなければ違反じゃない!」 「職員ガン見してんだろうが!」 いつも通りのやりとり。カーシーは仕方無くバイクから降りて押す。しばらく歩いて。 「何でだよ……」 レリオが口を開いた。 「姉ちゃん、何で怒らねーんだよ……」 その問いに、ドロシーはきょとんとした顔をする。 「あのおじさんに怒ってもらったじゃん。お姉ちゃんが怒ることは何も無いよ?教えることはあるけど」 「でも!」 「それともレリオくんは、後悔するようなことをしたのかな?」 そう言われると何も反論出来なくなってしまう。 「リクちゃんを守ってあげたんだよね。偉い偉い」
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