番外編・勇気の無い獅子と桜髪の魔法使い

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ガランは驚いた顔をする。 「こら、レリオ。一々噛み付くな」 カーシーが頭を撫でてたしなめるが猛犬のような雰囲気は収まらない。 「レリオくん、子供っぽいですね」 「うぐ……」 しかし、リクの言葉はかなり効いたようで治まった。 「何だ、坊主。あれ、お前の姉貴か?」 落ち着いたところで笑みを浮かべながらガランが話しかけてきた。子供好きなのかもしれない。 「だったら何だよ」 対してレリオはぶっきらぼう。 「そりゃあ目の前で姉貴の悪口言われりゃ怒るわな。悪かったよ」 「…………」 「だがオレは『嘘』は言ったつもりはねぇぜ。それが現実だ」 「だからこそ燃えるんじゃねぇか」 レリオの代わりにカーシーが口を出した。 「この不利な状況をどうひっくり返すか。最高に熱くなれる展開だぜ」 「ひっくり返せるならな」 「わたし達は知っています」 続いてリク。 「ドーラさんはただの『鬼』ではなく、ドロシー・スグリーという誰よりも優しく強い戦士であることを」
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