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ドロシーはそのまま担いでトットの頭を地面に叩き付けようとした。
それに反応したトットはすぐに『柔』を解除する。勢いは残り空中に放り投げられるが体勢を立て直して無事に着地する。
追ってくるドロシーにトットは『鋼』を突き出すしかない。
ドロシーはそれを容易く弾き更に間合いを寄せる。そして、ドロシーの蹴りは見事にトットの脇腹にめり込んだ。
「がぁ……!」
悶絶して屈むトットに止めの一撃。後頭部に踵が突き刺さりトットは意識を失った。
「勝者、ドロシー・スグリー!」
観客の興奮も最高潮。ガランも口笛を吹いて称賛する。
「マジで力押しで何とかしやがったよ!先輩、あの子誘いましょうよ!即戦力とは言わずとも、磨けば金剛石ぐらい光る臭いがプンプンするっす!」
「確かにな。この大会が終わったら、声をかけてみるか……」
レリオ達は後ろからそんな言葉を聞きながら、笑顔でVサインをしているドロシーに手を振るのだった。
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