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魔法の威力とは使われた魔力量に比例する。
それは世界の常識であり、絶対的な才能を感じさせるのに充分な理由である。
しかし、もう一つ。魔法の効果を向上させる方法がある。
それは魔力の循環。練り上げた魔力を身体の中で循環させることで、その魔法専用の魔力となる。つまりは『質』の向上。
強大な魔法を放つ為にある程度時間がかかるのはこれが理由である。
ドロシーが使った『桜花』はそれを『魔法攻撃』ではなく『魔法強化』に応用したもの。
使用開始時は普通の『魔法強化』に劣るものの、魔力が循環してこればその強化量は他の追随を許さない。
魔法を使わない状態で一定時間至近距離で耐えなければいけないが、『鬼』の体質と長年鍛えてきた『サーバット』があるドロシーにとっては難しい話ではない。
まさにドロシーにうってつけの魔法と言える。
「勝者、ドロシー・スグリー!」
よってドロシーがトーナメントで快進撃を続けるのは当然と言える。
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