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「あんたにとっちゃどうでもいいことでもオレにとっては違うんだよ」
「それで、どうするの?わたしを懲らしめる?殺す?そんなことしたら偉くなるとか言ってる場合じゃないよ」
あくまで強気の姿勢のドロシー。中途半端にトットを知っているが故に蛮行には出ないと踏んでいる。
「まさか。そんな勿体無いことするかよ。オレが要求することは一つだ」
レリオは心配するようにドロシーを見る。ドロシーは心配しないでと言うように微笑んだ。
ドロシーはレリオを解放する為にどんな要求をも飲むつもりだった。それが、義理とは言えど姉の責務だと言わんばかりに。
「ドロシー・スグリー。お前、オレの奴隷になれ」
しかし、その発言でドロシーの身体は硬直した。
「『適応四種』の奴隷を所持しているとなれば箔がつく。それに、奴隷が主人に勝った事実もいくらでも揉み消せる」
「君、まさか……!」
「では早速、あんたの『弱点』を教えて貰おうか」
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