銃王姫と二丁拳銃

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* 翌朝。ニーナの眼が覚める。辺りを確認。まだ薄暗い。 普段のニーナなら間違いなく寝ている時間だが今日は違う。 身体は空腹を訴えていたが無視して着替える。太ももにホルスターを巻き部屋を出た。 向かった場所はニーナが使っている射撃場。つまりはシモンの家にある射撃場である。 地下にあるのだが長い間使われている為、意外と防音が雑で音が漏れてくる。 パァンと、小さな発砲音が地下射撃場に向かう階段に響く。 慣れているニーナは確信する。リースが射撃練習を行っていると。 ニーナの心臓が高まる。ニーナはリースが朝に射撃練習をすることを知っていた。 誰も居ない早朝に。腕がないことを隠すのに、人知れず射撃練習を観察するのに、絶好の時間帯。 ニーナは静かに階段を下りた。立て付けが悪くほんの少し開いている扉から中を覗く。 居た。リースが。もうしばらく撃っているのか少し汗をかいているように見える。
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