銃王姫と二丁拳銃

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「そんな貴女にまた悪女の可能性について話してあげましょう」 ニーナは不思議に思った。今さら何の話をするのかと。 「何?リースの話を聞いたところでわたしは―」 「まぁまぁそう焦らないで。興奮すると何を言いたいか分からなくなるのは悪い癖ですよ?これは、忠告です」 テスターは薄っぺらい笑みを外し、目を見開き、口を開いた。 「貴女は精神系の魔法使いを、ひいてはリース・B・イーグルを嘗めすぎではないですか?」 ニーナは心臓を鷲掴みにされたような錯覚を覚える。 「どういう、ことよ」 「そのままの意味です。先程の貴女は実に素晴らしい目をしていましたが、僕の悪女の話が本当だったと言うだけであの目になるとは考えにくい」 テスターはまるで見ていたかのように状況を当てていく。 「つまりは僕の他にリース・B・イーグルについて話した人間がいる筈だ。それはそれは信用たる人物から」 その通りだ。
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