銃王姫と二丁拳銃

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「そこからその人物はある程度噂に詳しい、もしくは冷静に判断出来る、あるいはその両方を持つ人間だと推測出来る」 「何が言いたいの……?」 「おかしいですねぇ。そんな人間が言うでしょうか?僕の言葉は真っ赤な嘘。信じるに値しないと」 ニーナははっとする。確かにそうだ。テスターの言葉が嘘であるなら問題は無かった。 しかし、本当ならあのウェインの言葉が急にキナ臭くなる。 「普段冷静な人間が何故そんな風になってしまったのか?おや、いるではありませんか。人を操ることが出来る人間が」 「リース……!」 「大正解。その人はリースさんに操られていた!面白いですねぇ!」 再び拍手をするテスター。そして言う。 「さぁ、ここで問題です。リースさんはニーナさんを騙すためその人を操りました。その人にシモンさん程の利用価値はありません。秘密も知られています。その操った人を一体どうするでしょうか?」 テスターは指を三つ立てる。 「一つ、魔法を解く。二つ、放置。三つ、始末―」 テスターが言い終わる前にニーナは走り出していた。
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