飛翔の町

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* 「くっそ!」 セリスの後を追いかけていたライだったが、その姿を見失ってしまった。 背が低いので人ごみの中じゃ見失いやすいとは思っていたがこれほどまでとは思わなかった。 普段背負っているハンマーは目印としての役割があると改めて思い知った。 人目のないところで『飛翔』を使って探してもいいがリスクが高すぎる上に見つかるとも限らない。 とりあえず一旦戻ってチフユと協力して探すことを決意した。そんな時、 「おい、あんた!このオレの店でタダ食いたぁいい度胸じゃねぇか!」 そんな怒号が聞こえた。 「いや、オレはこんな食ってない!」 「じゃあこの空き皿は何だ!」 「分かってたら苦労しない!」 店の外にまで聞こえてきているので野次馬が集まっていく。ライも少し気になり覗いてみる。 中では立派なお身体の店主と世界政府の制服を着た男が言い争っていた。
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