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何やら遠くの方で騒がしいが今のミナツにはそれは気にならなかった。
(やってみりゃいいじゃねぇか)
中でチフユが欠伸をしながら言った。
(だがそんなことしてもいいのか?)
(いずれこいつは敵になる。そいつの誤解を解かないってことはそういうことだろ?)
ニーナは世界政府の人間だ。味方に引き込めないのなら、やはり敵になるのだろう。
(なら手の内見てた方が後々得だ)
(こっちも見せることになるが)
(隠す程のことじゃねぇだろ)
確かにミナツの戦い方は体質を除けば対策出来るものではない。
それにミナツ自身が戦いたいと思っているのも事実。ミナツは立ち上がった。
「模擬刀取ってくる。ちょっと待っててくれ」
「一緒に行くよ?」
「いや、もしかしたら寝起きで機嫌が悪い鬼がいるかもしれないから来ない方が良い」
やんわりとニーナの意見を断ってミナツは店を出た。騒がしいと思っていた場所にはもう誰も居なかった。
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