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ドヨッとギャラリーがざわめく。ほとんどの人間が何が起こったのか分からなかっただろう。
見えているのはいつの間にか銃を抜いているニーナと弾けとんだミナツのみ。
「この……!」
ニーナは更に追撃。立て続けに二発撃つ。
「ふっ!」
初撃をギリギリ刀を割り込ませて弾いていたミナツはその二発も冷静に弾いた。
ミナツはチフユに感謝した。理由はどうであれ『先見』を使えと言ってくれたことに。
使ってなければ、間違いなく貰っていた。今はゴム弾を使用しているがこれが実弾だったらゾッとする。
ミナツはニーナを甘く見ていた。リースと同レベルと言われてもイマイチ信じきれなかった。
リース以上の銃使いを認めたくなかったというのが正しいのかもしれない。
しかし、今理解した。同レベルであっても同じ土俵にいるわけではないと。
ニーナのやったことは単純。銃を抜き、撃つ。ただそれだけ。
それが『先見』でなければ防げないほどに速い。恐ろしく速い。
リースが銃に置ける多芸をこなす存在なら、ニーナはまさに一芸特化。『速撃ち』に置いて、ニーナを越える者は存在しない。
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