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「なら、これで!」
ニーナが更に発砲する。今度は抜き撃ちではなく、連射。
パパァン!
これも速い。発砲音が二回しか聞こえないのに飛んできた弾は三発。
しかし、そういうことならミナツにも手がある。
ヒュンヒュンヒュン!
『音斬』が全弾を弾き飛ばした。踏み込む。ニーナが距離を取り始めた。
リロードのタイミングも上手い。ミナツを近付けさせない。
常人に目で捕らえることすら許さない超高速戦闘。攻め続けるニーナ。全て防ぐミナツ。
その均衡を破ったのは、ミナツだった。このままではじり貧と思っていたのか仕掛ける。
ミナツに許された唯一の遠距離攻撃。刀を投擲する『風斬』。
かといってミナツも防御手段をあっさり捨てるほど愚かではない。投げたのは、鞘。
「っ……!」
ニーナはそれを撃ち落とす。一瞬だけミナツから視線が外れた。
その隙をミナツは見逃さない。態勢を低くして接近する。
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